遠心分離分析によるi-colloidの粒子サイズ測定

i-colloidのサイズ分析はCPSディスク遠心分離機(CPS Instruments 社)によって行われています。本装置においては、回転ディスクに備えられた密度勾配溶液中を粒子が遠心力によって沈降することによりサイズ分離されます。サイズに依存した速度で粒子はディスクの縁端に向かって移動しますが、光源‐センサ対の間を粒子が通過するたびに信号が検出され、このデータがサイズ分布へと変換されます。

粒子の定常速度は直径の二乗に比例するため、サイズが一定かつ既知の標準粒子を用いることで、移動時間に換算されます。全体のサイズ分布は1 x 109個以上をサンプリングすることにより決定されます。他の方法では数百から数千のサンプリング数で決定されるのに比べると、これは桁違いに大きな数字です。

40 nmのi-colloid Au の測定結果を、CPSと一般的に用いられる透過電子顕微鏡(TEM)とで比較すると、平均サイズは2 nm以下の範囲内で一致し、全体の分布も良好な一致を示しています [Cederquist et al. Colloids Surf B Biointerfaces 149 (2017) 351-357]。I-colloid Au 40 nmのCPSを用いた測定例を下に示します。

 

 

 

 

 

 

 i-colloid 40 nm 金ナノ粒子のCPS 分析

x軸に粒子の直径(nm)を取り、1 x 109 個以上のサンプリングからなるサイズ分布(相対値)がy軸にプロットされています。平均サイズ(41.0 nm)と%CV (17.4%)がソフトウェアによって算出されます。